メイン

睡眠 アーカイブ

こんにちは。

今日からブログをはじめます。


このブログのテーマは一応睡眠です。


最近脳科学にも興味があるので、それにからめた話題が多くなるかと思います。


よろしくお願いします。


ムラミルペプチドって聞いたことがありますか?


催眠活性をもつムラミルペプチドには、ムラミルジペプチド(MDP)、ムラミルトリペプチドなど、いくつかの誘導体が知られています。


いずれも、ウサギの脳室内、静脈内、腹腔内に注入したとき、ピコモルの用量で有効です。


このばあい、催眠活性のある誘導体にはかならず発熱性があり、免疫刺激性はかならずしも伴わないというのが特徴です。


とはいえ、発熱のせいで眠るのではないことは、ウサギをアセトアミノフェンで前処理して発熱効果を抑えておいても催眠効果に変わりがないことからわかります。


なぜ細菌由来の発熱物質が高等動物の眠りを促進するか、という疑問がとうぜんおこります。


これについては、クルユーガーらの最近の研究で、その筋書がしだいにあきらかにされつつあります。

睡眠を誘発する物質とは

体内へ侵入した細菌やウイルスなどの外敵に感染すると、リンパ球やマクロファージと呼ばれる免疫担当の細胞が活発にはたらいて、それぞれインターフェロンとインターロイキンー(IL-1)という物質を生産します。


これらは、免疫機能を増大させるだけでなく、脳に作用してノンレム睡眠を誘発させます。


また、細菌が捕らえられ、分解されると、ムラミルペプチドができます。


ムラミルペプチドも脳に作用して、哺乳動物の脳内にも存在するIL-1やプロスタグランジンの放出を刺激し、その結果、ノンレム睡眠をおこさせます。


この作用部位は、脳内微小注射実験によると、まさに前脳基底部です。


・・・つまり、前脳の視束前野から中脳と間脳の境界に至る脳底部にあって、視交叉の上部にあたる視床下部から視床の下部域に広がっていますから、睡眠中枢のあるところです。


クルユーガーは、哺乳類の脳は体内の細菌や食物から供給されるムラミルペプチドを脳内に蓄え、これを睡眠促進に活用している、と主張しています。

睡眠の免疫学説

こんにちは。


今回は、睡眠の免疫学説について。


発熱と免疫に関連する細菌由来の物質がからむ睡眠調節現象から、睡眠の免疫学説が急展開を始めました。


感染症のさい、あるいは発熱時に、睡眠量がふえることはよく知られていますよね。


ウサギに細菌を感染させたり、細菌毒を投与すると、深いノンレム睡眠がふえることもわかりました。


このような眠りは、生体の回復のために重要な意味をもつはずです。


細菌がマクロファージによって分解されると、ムラミルペプチドが生じて、これが引金となり、発熱、免疫増強、ノンレム睡眠など、一連の変化がおこるのです。


このさい、生体は細菌のもち込んだ異物のムラミルペプチドを逆手にとって、自身を癒すために眠るわけです。


抗癌作用のあるインターフェロンα2、細菌毒であるリピドA、あるいは腫瘍壊死因子、二本鎖リボ核酸
(ポリI:C)などにも睡眠促進効果があります。


これらの事実も、睡眠の免疫学説に有利な根拠となるものでしょう。

発熱と睡眠の関係

風邪をひくと熱が出て眠くなる・・・


よく寝ると治る・・・


こんな経験はだれもがもっていますよね。


異物の攻勢にさらされた生体は、免疫で対抗するばかりでなく、異物の分解産物まで睡眠物質として活用し、深い眠りを発生させて、身体の回復をはかる、というわけです。


じっさい、ノンレム睡眠、体温調節、免疫という3つの機能は、かなり密接に関連しています。


これらの機能を司る脳の回路は、視床下部や縫線核を含み共通ないし近接しています。


新生児の眠りはほとんどレム睡眠ばかりですが、しだいにノンレム睡眠がふえてきます。


これと並行して、免疫機能もできあがってくるのです。


新生児は無菌状態で子宮のなかで発育し、誕生時に細菌の感染を受けます。


高齢になると、深いノンレム睡眠がいちじるしくへってきますが、同時に免疫機能が衰えてくるのです。


このような関連からも、羽毛 布団による睡眠の免疫学説を裏づけることができるのです。

いくつかの問題点

問題は簡単ではありません。


ふつう眠ると体温は下がります。


わざわざ高熱を出して眠る、というのは正常ではあり得ません。


それゆえ、ふつうの眠りでは何らかの体温調節物質や睡眠促進物質が協調して、発熱作用を打ち消してくれなければなりません。


しかし、まだこの点についてはじゅうぶん説明されておりません。


いっぽう、ムラミルペプチドなど免疫関連物質を投与すると、ウサギの脳波電圧が正常以上に高くなる現象があります。


これはウサギを24時間断眠させた後に出現するレベルに匹敵するもので、ウサギの熟睡の証拠ではありますが、自然な眠りとはいえません。


・・・となると、ムラミルペプチドにしろIL-1にしろ、ウサギの正常な眠りに関与しているとは考えにくくなり
ます。


むしろ、ムラミルペプチドは、断眠、発熱、ストレス、異物の侵入による免疫反応のあるような状態で、警報ないし防御物質のような役割をしているのではないでしょうか??


深いノンレム睡眠を優先させ、羽毛 ふとんでのレム睡眠を抑制するような条件は、多少とも緊急の事態です。


こういう条件は、一般に正常状態の哺乳動物の眠りにはみられないものです。

眠りを調節するということ

唯一の例外はヒトです。


特定の年齢層の特定の文明国の健康人は、連続した長い覚醒期と、羽毛 フトンでの長い睡眠期のある特殊な睡眠様式をもっています。


しかも入眠直後にたいへん深く眠ります。


これほどの深睡眠は、一般の動物では断眠直後しか生じません。


つまり、ヒトは正常状態でも長い覚醒期があるため断眠効果が伴うのです。


そこで、入眠時にムラミルペプチドが活用される可能性があるわけです。


体温がピークに達してから寝るパターンも、ヒトの眠りを特色づけています。


もともと、ムラミルペプチドは人尿から抽出された物質ですから、ヒトとのかかわりは素直に受け入れられるでしょう。


・・・しかし、短い浅い眠りをくりかえす動物のばあい、ムラミルペプチドは、緊急のときしか使い道がないように思われます。


睡眠という未完成の生理機能を補強するために、既存のさまざまの物質が活用されています。


生体はまわりにある素材をできるだけ睡眠機能の向上のために活用しているのです。


それゆえ、断眠後あるいは熱病罹患時のような特殊な条件に、ムラミルペプチドが放出されると、これを睡眠促進用に利用しているのでしょう。

About 睡眠

ブログ「♥睡眠ブログ♥」のカテゴリ「睡眠」に投稿されたすべてのエントリのアーカイブのページです。新しい順番に並んでいます。

前のカテゴリは布団です。

他にも多くのエントリがあります。メインページアーカイブページも見てください。

管理人のお気に入り

リンク用スペース